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『ちょっと動くと汗が出る』のは代謝が良い証拠?【※原因と対策】

『ちょっと動くと汗が出る』のは代謝が良い証拠?【※原因と対策】

暑い時や運動後に汗をかくのは自然な事であり「汗はかいた方が良い」、「汗が出るのは代謝が良いから」とよく言われます。
しかし、ちょっと動くと汗が出るのは代謝が良いからとは限りません。
代謝が悪くても汗をかく場合もあり、汗の質や汗が出るタイミング、汗の量などよっては他の事が原因となっている可能性もあります。
場合によっては治療が必要となるため注意が必要です。
そこで今回は代謝と発汗の仕組みや『ちょっと動くと汗が出る』場合の原因や対策などについて詳しく解説していきたいと思います。

『ちょっと動くと汗が出る』のは代謝が良すぎるから?

『ちょっと動くと汗が出る』のは代謝が良すぎるから?

代謝が良い人は、汗をかきやすい痩せやすいと言った事をよく耳にします。
そもそも代謝が良いとはどういう事なのでしょうか?
まずは代謝の意味や発汗との仕組みなどについて解説します。

そもそも代謝が良いとは?

代謝とは体内で行われる化学反応の総称で人が呼吸や食事などによって酸素や栄養素を取り込み、その後消化や吸収をして体内に必要な物質やエネルギーを生み出す事を言います。

代謝が良い人は基礎代謝量が高い人

代謝が良い人というのは、一般的に基礎代謝量が高く1日に消費するエネルギーが高い人の事を指します。
基礎代謝量が高い人は、体に吸収したエネルギーの消費が活発に行われ脂肪燃焼や血行促進などの効果が期待されるため、代謝が良いと「太りにくい体質になる」、「痩せやすい体になる」と言われています。
では、続いて基礎代謝について詳しく見て行きましょう。

基礎代謝量とは?

基礎代謝とは人間が生きていく上で最低限必要とされるエネルギーです。
「臓器を動かす・呼吸する・体温を維持する」など、 動かずじっとしていても消費されるエネルギーの事を指します。
人間が1日に消費するエネルギーのうち約60%を占めると言われているがこの基礎代謝量です。

1日の消費エネルギー量

人間の1日の消費エネルギーは、主に「基礎代謝」と「身体活動」と「食事誘発性熱産生」の3つで以下のような割合で構成されています。

  • 基礎代謝量・・・約60%
  • 身体活動量・・・「約30%」
  • 食事誘発性熱産生量・・・「約10%」

身体活動量は、日常生活での動きや運動した時など体を動かした時に消費されるエネルギーの量です。
食事誘発性体熱産生量は、食事を消化するのに使われるエネルギーなど食事をすることで消費するエネルギーの量です。
上記のように、1日の消費エネルギーの6割を基礎代謝が占めるため基礎代謝量が高い人は「代謝が良い人」とされています
また、基礎代謝の量には個人差があり一般的に女性より男性の方が高いと言われています。

基礎代謝と新陳代謝の違いは?

基礎代謝と新陳代謝の違いは?

基礎代謝とよく似た言葉でもう一つよく耳にする言葉が「新陳代謝」です。
前述のように「基礎代謝」は人間が生命を維持するために最低限必要とされるエネルギー消費の事を指しています。
一方「新陳代謝」は 髪や爪の生え変わり、肌のターンオーバー、傷が治るなど古い細胞が外へ排出され新しい細胞に入れ替わる事を指しています。
新陳代謝のスピードは、年齢とともに衰えていくため年を取ると傷の治りが遅くなったり肌や髪の老化なども目立つようになります。

「代謝」と「発汗」の仕組みや役割

「代謝」は人が生きていく上で大切なエネルギーの消費活動という役割があります。
エネルギーを吸収し消費する事で人は臓器を動かし呼吸したり身体を動かしたりする事が出来ています。
では、「発汗」にはどのような役割があるのでしょうか。

発汗の主な役割は体温調節

発汗の主な役割は人の体温を調節して一定に保つ事です。
汗は皮膚の表面で蒸発する時に「気化熱」という熱を放出して体を冷やします
気温が高い時や運動をした時などに上昇した体温を、汗をかく事で熱を逃がし適切な体温に戻します。
体温調節以外にも発汗には保湿効果やバリア機能を高めたり体内の不要な老廃物や毒素、余分は水分を排出する役割もあると言われています。
「汗をかくと代謝が上がる」、「汗をかくのは代謝が良いから」と言われるのはこのような事も関係しています。

代謝が悪くても汗は出る?「代謝が良い」と「汗っかき」の違い

代謝が悪くても汗は出る?「代謝が良い」と「汗っかき」の違い

適切な運動で汗をかく事は不要な老廃物や毒素、余分な水分などを排出する効果もあるため代謝が良くなると言われています。
また、代謝が良い人は生み出される熱量が多く体温も高めで汗をかきやすいとも言われています。
しかし、必ずしも代謝が良いからよく汗をかくという訳ではありません。
代謝が悪くても汗っかきな人はいます。
では代謝が良い人と汗っかきの人にはどのような違いがあるんでしょうか。

良い汗と悪い汗の違い

汗にも種類があり良い汗と悪い汗があります。
まずはその違いから見て行きましょう。

良い汗とは?

良い汗にはサラサラとしていて臭いが少なく蒸発しやすいといった特徴があります。
汗は血液から作られ体温の上昇とともにまず血液からミネラル分と水分が汗腺に取り込まれます。
そして体に必要なミネラル分だけがろ過されて血液中に再吸収され水分だけが体外へ出るようになっています。
このようにして作られた汗は効率良く体の熱を放出してくれる「良い汗」と言えます。

悪い汗とは?

悪い汗にはベトベトとしていてニオイが強く蒸発しにくいといった特徴があります。
悪い汗は汗腺のろ過機能がきちんと働いておらず血液中に再吸収されるはずのミネラル分が汗とともに流れてしまっています
体に必要な血液中のミネラル分が汗とともに体外へ放出されてしまうため、夏バテや熱中症を起こしやすくなったり内臓の機能低下などを招く恐れもあります。
加齢や運動不足、汗をかく習慣がない人、何らかの原因で汗腺の機能が低下している人はこのような「悪い汗」をかく傾向にあります。
悪い汗は蒸発しにくいため体温調節もうまくできず、老廃物の排出や血行促進なども期待できません

代謝が良い人の特徴

代謝が良い人の特徴

代謝が良い人には、以下のような特徴があり日頃から適度に良い汗をかいています。

  • 筋肉量が多い
  • 運動をする習慣がある
  • 栄養バランスの取れた食事をしている
  • 睡眠を十分とっている

人間の1日の消費エネルギー量の60%を占めると言われている基礎代謝量ですが、そのうちの約30%~40%は筋肉によって消費されると言われています。
筋肉量が多い人ほど消費されるエネルギーも多くなるという事になります。
また、運動するなどして汗をかく習慣があると汗腺機能も衰える事なく体内の老廃物や余分な水分もしっかり排出されるため、基礎代謝の促進にもつながります。
栄養バランスの取れた食事、適度な水分摂取などは血液の流れを良くしたり内臓の働きを良くする効果があり、こちらも基礎代謝の促進につながります。
また、細胞の代謝を促し新しい細胞を作る成長ホルモンは睡眠中に分泌されるため、十分な睡眠とることも代謝を良くするためには大切なことです。
つまり代謝が良い人はこのような規則正しい健康的な生活を送っている人が多いです。

代謝が悪くて汗っかきの人の特徴

代謝が悪くて汗っかきの人は気温が高くない時、運動をしていない時などにも汗をかく傾向があります。
運動不足などにより汗腺機能が衰えている場合、体温調節のために体の一部分だけ過剰に汗をかく事があります
このような汗は体内の老廃物や余分な水分も排出されず、悪い汗をかいている状態と言えます。
肥満の人に汗っかきな人が多いのは体脂肪が関係しています。体脂肪は体温を保つ役割があるため体脂肪の量が多いと体に熱がこもりやすくなり、その体温を調節するために汗の量が増えます
肥満の人だけでなくやせ型の人でも内臓脂肪が多いと同じように体に熱がこもりやすくなり汗の量も増えます。
他にも汗っかきの人には様々な原因が考えられます。
次項で詳しく見て行きましょう。

代謝が良いだけじゃない!『ちょっと動くと汗が出る』原因

代謝が良いだけじゃない!『ちょっと動くと汗が出る』原因

代謝が良くて汗をかきやすい人もいますし、運動不足や肥満などが原因で一時的に汗っかきになっている場合もあります。
しかし「気温が高くない時や運動していない時でも大量に汗をかく人」、「ちょっと動くだけで汗が出る人」は違う事が要因となっている場合もあるため注意が必要です。
ここでは「ちょっと動くと汗が出る」場合に考えられる主な原因についてまとめてみました。

自律神経失調症

自律神経失調症とは、自律神経のバランスが崩れてしまっている状態の事を言います。
自立神経は通常「交感神経」と「副交感神経」の2種類の神経がうまくバランスを保つことで身体の機能を調節しています。
しかし、日常生活のストレスや環境の変化などによりそのバランスを崩してしまう事があります。
自律神経が乱れるとイライラしたり疲れやすくなったりなど身体のあらゆる場所に症状があらわれますが、発汗を促す交感神経が過剰に刺激されると急に大量の汗をかくなどの症状を引き起こす事もあります。
汗をかくような場面ではないのに脇や手の平などに大量に汗をかいてしまう場合には自律神経失調症の可能性があります。

更年期障害

更年期とは、一般的に女性の閉経前後の約10年間(45歳~55歳頃)を指しておりその時期に起こる様々な症状を更年期障害と言います。
更年期には女性ホルモンのバランスが大きく変化するため自律神経が乱れやすくなります
自律神経失調症と症状は似ていますが、代表的な症状「ホットフラッシュ」と呼ばれる症状があります。
急にカーッと顔が熱くなって汗が大量に出たり、顔がほてる、のぼせるなどの症状が出ます。
他にも動機や息切れ、イライラや不眠、頭痛や疲労感などの症状がある人、年齢的に当てはまる人は更年期障害の可能性もあります。

代謝異常

糖尿病やバセドウ病(甲状腺機能亢進症)では、症状の一つとして代謝異常を引き起こし大量に汗をかくとなどの症状があらわれる場合があります
糖尿病は血糖値をコントロールするインシュリンの分泌が低下して高血糖の状態が続く病気です。
糖尿病の場合は高血糖の状態が続くと全身のさまざまな器官や神経にダメージを与えるため、その影響を受けると発汗異常を起こす場合があります。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)は甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気で、その影響で新陳代謝が活発になり多量の汗をかくといった症状が現れる場合があります。
上記のような疾患が原因で代謝異常を引き起こしている可能性がある場合は、早めに医療機関を受診し適切な治療を受ける必要があります

多汗症

多汗症

多汗症とは何らかの原因により汗腺から汗が必要以上に分泌される疾患です。
「ちょっと動くと汗が出る」場合に考えられる原因として、最も疑われるのがこの多汗症です。
上記でご紹介した「自律神経失調症・ 更年期障害 ・代謝異常」 なども多汗症の一部であると言えます。
では多汗症について詳しく見て行きましょう。

多汗症の特徴

多汗症の人の場合は、暑い時や運動をした時だけでなくリラックスしている時や冬の寒い時など汗をかく状況でない時にも汗をかいたり、衣服に汗ジミができるほど過剰に汗が分泌されるなどの特徴があります。
また、多汗症の種類にもよりますが顔や頭、脇、手の平や足の裏など体の一部のみに多量の汗をかく人が多いのも多汗症の特徴の一つです。

多汗症の症状と種類

多汗症にもさまざまなタイプがあり汗の出かた(多汗症の症状の現れ方)に違いがあります。
大きく分けると以下の2つのタイプに分かれます。

  • 全身性多汗症・・・全身のあらゆる部位に多量の汗をかくタイプの多汗症
  • 局所性多汗症・・・脇や頭、顔面、手のひらや足の裏など、特定の部位に多量の汗をかくタイプの多汗症

多汗症の人のうち約90%の人は局所性多汗症だと言われています。

多汗症の原因

多汗症の原因もさまざまで、前項でご紹介した病気や代謝異常などが原因で症状を引き起こしている場合もあれば症状はあるが原因が特定できないケースもあります。
多汗症を原因別で分けるとこちらも以下の2つのタイプに分かれます。

  • 続発性多汗症・・・神経障害や代謝異常、感染症などが原因で起こる多汗症
  • 原発性多汗症・・・原因不明の多汗症

続発性多汗症は、何らかの疾患が要因となり合併症として多汗の症状を引き起こしている可能性があります。
原発性多汗症は緊張や不安、ストレスなどにより自立神経が乱れ交感神経が優位に働き発症するケースも多いようですが遺伝的な要因が影響している場合もあるようです。

多汗症の治療法

治療法 治療内容 効果期間 部位
外用薬治療 汗が出る患部に直接薬液を塗り発汗やニオイを抑える 数日 腋・手掌・足底
内服薬治療 神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を抑える働きをする「抗コリン薬」を服用する 内服時のみ 全身
漢方薬治療 「防已黄耆湯」や「白虎加人参湯」など体の機能や心身のバランス整えたり自律神経の乱れを正常化する漢方を服用する 内服時のみ 全身
ボトックス
(ボツリヌス)注射
「ボトックス(ボツリヌス菌)」を注射によって患部に直接注入し神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を抑える 3〜6ヶ月 手掌・足底
イオントフォレーシス 手の平や足の裏など発汗の多い部位を水の入った容器に浸し10~20mAの微弱の電流を流して治療を行う 数日 手掌・足底など
交感神経遮断術 胸部の交感神経を切除または焼くことで交感神経が活発に働くことによる汗の増加を抑える 半永久 腋・上腕・前腕・手の甲・手掌・指
汗腺除去手術
(切開手術)
皮膚を切開して汗や臭いの原因となるアポクリン汗腺とエクリン汗腺を切除する 半永久
高周波治療 高周波を汗の原因となるエクリン汗腺や臭いの原因となるアポクリン汗腺に直接照射し破壊する。 半永久 手掌・足底など
マイクロ波治療 マイクロ波を汗の原因となるエクリン汗腺や臭いの原因となるアポクリン汗腺に皮膚の上から照射し破壊する。 半永久 腋・乳輪・陰部(V・I・O)など

※当院では、「内服薬治療」、「漢方薬治療」、「イオントフォレーシス」、「交感神経遮断術」の治療は行っていません。

『ちょっと動くと汗が出る』場合の予防や対策は?

『ちょっと動くと汗が出る』場合の予防や対策は?

「ちょっと動くと汗が出る」原因は、人によってさまざまですが日頃の生活を見直す事で症状が改善される場合もあります。
ここでは自分でもできる予防や対策をご紹介します。
ただ汗が出る原因や症状のレベルによっては治療が必要になるため改善が期待できない場合は早めに医療機関を受診しましょう。

自分で出来る予防や対策

適度な運動を心掛ける 運動で良い汗をかく習慣を身に付けると汗腺機能の改善が期待されます。
また、体内の老廃物や余分な水分も排出されやすくなります。
生活習慣を改善する ストレスや睡眠不足、飲酒や喫煙などは交感神経を優位にし発汗を促す恐れがあります。
生活習慣を改善する事で症状が改善される場合もあります。
バランスの取れた食事をする 食生活の乱れが自律神経やホルモンバランスの乱れにつながる場合もあります。
また、食事内容によっては皮脂の分泌を活発にし嫌なニオイを発生させる場合もあります。
1日3食バランスの取れた食事を心がけ交感神経を優位にする作用がある「辛い物・酸っぱい物・カフェイン」などもできるだけ控えましょう。
制汗剤などを活用する 制汗剤には汗腺をふさいで汗を抑えたり雑菌の繁殖を抑えてベタつきやニオイを抑える効果があります。
一時的ではありますが状況に合わせて上手く使う事である程度の効果は期待できます。

症状によっては医療機関での早めの受診が必要!

多汗の症状には個人差があり、また原因も人によって異なります。
季節や状況に関係なく汗が出る場合、またその汗が多量で衣服に汗ジミができるような場合は、「代謝が良いから」、「汗っかきなだけ」ではなく、多汗症の可能性があります
多汗症は自力で治すのが難しいケースもあり、特に他の病気の合併症である場合には早めの治療が必要です。

多汗症かどうかはセルフチェックで診断

多汗症かどうかは、自分で症状をチェックする事で判断する事が可能です。
以下の記事では多汗症の症状について詳しくご紹介しています。
多汗症の可能性を判断するセルフチェックも部位別にまとめてありますので気になる方は是非チェックしてみて下さい。

神戸三宮周辺で多汗症・わきが治療なら神成美容外科へ!

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今回は「ちょっと動くと汗が出る」原因や対策などについて解説してきました。
「ちょっと動くと汗が出る」原因が多汗症である場合には症状が悪化する前に早めの治療がおすすめです。
当院ではボトックス注射、汗腺除去手術、高周波治療・マイクロ波治療などの多汗症治療を行っております。
中でもマイクロ波による治療『ミラドライⅡ』は、体に傷跡を残すことなく多汗症やわきがの根本的な治療が可能な『切らない治療』として注目を集めているおすすめの治療法です。
当院では、お一人お一人の患者様にあった技術とサービスを提供していく事を最優先にしております。
多汗症状でお悩みの方、多汗症治療をお考えの方は是非お気軽に当院の無料カウンセリングをご利用ください。

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神成美容外科 上田直光 院長

上田直光 院長

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